夏油温泉について

夏油温泉は駒ヶ岳の西郷にあるところちから、古くは「獄(岳)の場」とも言われておりました。

‘ゲトウ”という名前については、アイヌ語の「グット・オ」(崖のあるところ)からきており、冬は豪雪のため利用できなくなるところから、「夏湯(げとう)」と言われ、お湯が夏の日差しでユラユラと油のように見えたので、後に「湯」が「油」になったと伝えれています。

また、古い文献には鬼にまつわる伝説もあります。
昔、源頼光の四天王の一人、渡辺綱が鬼の片腕を切り落とした。 その腕を箱に収め自室にいると、叔母に化身した鬼が訪ねてきて、 やにわに片腕をつかんで逃げ去った・・・

歌舞伎の「茨木(いばらぎ)」でも知られている奇妙な物語ですが、後日鬼は夏油のゆで片腕をつなぎ、うまく元に戻すことができたということです。鬼、つまり外道の怪を効験著しい場と結びつけて夏油というようになったとのことです。

発見由来については、平家の落人の末裔であるマタギの高橋四郎左ェ門が、傷ついた白猿を追ったところ、大湯でいやしている姿を見て発見したと、白猿発見伝説で語られています。

一方、昭和5年の内務省衛生試験場の報告書は慈覚大師発見説をとり、「本温泉の発見は遠く文徳天皇の斉衡3年(西暦856年)と記しています。夏油山中には、駒ヶ岳、五百羅漢、仏石、お坪の松など慈覚大師にまつわる伝説が多く、北上川東側の国見山に対応する古代信仰の霊場を起こさせるものとなっています。

四郎左ェ門が植えたとされる「見印の杉」
大湯の湧口。明治12年に湯壺の再建を行った際文字を刻んだもの。
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明治大正時代

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夏油温泉のあゆみ

夏油温泉 元湯夏油
〒024-0322 岩手県北上市和賀町岩崎新田1-22
TEL:090-5834-5151 / FAX:0197-62-8033
休館日:火曜日
geto@email.plala.or.jp